「雲の使者」12号~Tomomi Paromita情報〜

不定期便「雲の使者」

Tomomi Paromitaメールマガジン12号

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白い満月が
あまりにも
離れがたくて
胸の裡に
丸写す

木々の波
山の海
花に若葉に深緑
青空に泳ぐ
白いくじら

風が
通る通る
青空から
走ってきて
通り過ぎる

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(展示・公演情報)

■ソロ公演「女神にうたう」

2019年6月14日(金)東京公演
時間 開場7:00pm 開演7:30pm
料金 2000円 (1ドリンク別)
場所 カフェ・ムリウイ(祖師ヶ谷大蔵)
〒157-0072 東京都世田谷区1 祖師谷4-1-22 3F

2019年6月30日(日)京都公演
時間 開場5:00pm 開演5:30pm
料金 2000円
場所 民族楽器コイズミ(本能寺門前)
〒604-8091 京都市中京区寺町通り姉小路上る 下本能寺前町518番地(寺町商店街内)
地下鉄東西線「市役所前駅」下車5番出口から商店街に入ってすぐ。

身体そのものを楽器として捧げるバウルのうた。
今回は女神に関するうたを中心にご紹介します。

ご予約・お問い合わせ先
tomomi.paromita@gmail.comもしくはこちらのメールフォーム

*ご予約なしでも入場いただけますが、小さな会場でそれぞれ席数に限りがありますため、予めご予約を頂いた方ご優先になります。

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ジョイグル。

4月後半にオーストラリアに行って戻って来て、はやひと月以上が経ちました。
一つの章が閉じたようなキャンベラ公演、そして新たな章が始まったようなメルボルン公演でした。

4月に引っ越してからすぐにオーストラリアに行ったのですが、5月に入ってからは、新居の整理、新たな生活を調えることに集中していました。新たな風が吹き込んだようで、心機一転とばかりに調子も良く、気がつけばインドで師匠の所にいる時とさほど大差無いような生活を送っています。つまり、朝は声の訓練とうたで始め、日暮れ時には黄昏時の祈りのうたを歌う、など。掃除も洗濯も料理も、生活をするという事が今はひたすらに楽しいです。そしてずっと歌舞に、自分の心身に取り組んでいます。

それで急に思いついて6月の公演、東京と京都、を決めたのですが、実は昨年の後半にネットストーカーというか付きまといメール騒動があって、そういう事もあったのでスッカリ、「ぜひ来て下さいね!」とアピールするような、そもそも無理してやっていたプロモーション仕事をやる気がスッカラカンに地の底に落ちてしまったんだな…と今更ながら気がつきました。

公演の企画もそうだし、フライヤーも作る気が起きなかったのですが(配ったり折り込んでいただくお願いをするのがすごく苦手で紙の無駄という気持ちも捨てきれない)、実は最近、すごく画を描いているんです。ここ数年はどこかであった「売れるといいな」という気持ちなどが今は全然無くて、この頃はただ楽しくてずっと画を描いています(インスタグラムにはだいたい画の途中経過を載せています)。それで、フライヤーは個展会場だと思おう!という思いついた謎理論でやる気が出て作ったフライヤーは中々気に入りました。

だからこれからは、ひたすらにやりたい事をやって、「私がやりたい事をやってるよ! もし興味あったら来たらいいんじゃない」ぐらいの姿勢でいこうと思って、会場には申し訳ないけれどもお客さんは一人でも来てくれたらいいや…という気持ちだったのですが、ありがたい事にポツポツと予約をいただいています。本当に一人だったらさすがにちょっと落ち込んだと思う(笑)。ありがたいです。よかったら来てね。

今は内側の静寂を聴きながらうたうことと、身体と空間の関係に特に取り組んでいます。あんまりこういうことを書きたいわけではないのだけど、結局はエゴの問題に帰結するのかなという気がしています。コダワリが溶けていくほど自由になれる。

うたえば、舞えば、必ずある一定の安心とも幸福感ともつかぬ状態にはなれる、というところには来られているように感じています。ここ2,3ヶ月で本当に変わりました。
もう何年も武装してきた甲殻をガリガリ削って落として、甲殻類でも亀でもないのに何のコスプレしてるのって、中身を思い出そうとしているような、今です。

メルボルンで友人たちが撮ってくれた音声と映像を編集してホームページに載せたのですが、やっぱりひと月も経つと「古い、」と色々ダメ出しが出てきてしまいますね。

外から見るときっと大した違いは無いのだろうけど、本人にはひと月前の記録はものすごく未熟で下手くそに見えてしまうもののようです。

手紙のつもりで書こうと思ったら、怒涛の勢いで書いてしまった! 読みにくくってごめんなさいね。

今年は8月にまたインドです。

いつもありがとうございます。

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最近は自分が覚えるためもあって割とバウルの詩の試訳をしています。誤訳もあるかもしれません、というか多分あります。ツイッターにも上げたものですが、いくつか載せます。

koi roilo shei試訳

ああ あの
美しい大工は
どこにいるのか
心のあるじよ
あの美しい大工は
どこにいるのか

木も鉄も無いのに
十四ポワ*に舟を作った *重さの単位
網目のように
空間をつらね
卵と精を合わせ
十月で舟を作ってしまった

その大工は
舟を作ったら
その中に隠れてしまった
私たちは
生まれてからというもの
死ぬまで彼を探し続ける
この舟の中にしかいない人を
誰も見つける事ができない

ゴシャイは言う
よく聴きなさい
その人を探し求めなさい
もう四時間しか無い
今度こそ
壊れた舟を修理して
この世の向こう岸に渡りたいなら

(ゴシャイ・ババのうた)
 

ghumay swopon試訳

眠りの中で
夢を見るものではない
眠りの部屋の中では
全て目に眩いばかり
最期の時が来て
今度こそ目覚めなければ
この世の対岸へ渡る事は
あまりにも難しい

まやかしを掴み
うつし世に遊ぶうち
夜がやって来て
日は沈んでいく
なぜだ 心よ
眠りのうちに彷徨うまま
誰しも誰のものではないと
しっかりと見つめなさい

このようにナーガは言う
何度も何度も呼びかける
師よ、私の船頭よ
私には舟が無い
迷いびとの導き手
御身の存在そのものに
私を引き入れて
対岸へ連れていって

(ナーガ・ババのうた)

boro asha dili re試訳

友よ
あまりにも大きな望みを
燃え上がる炎を
あなたはわたしに下さった
このよき日に

いのちの友が
いらっしゃるからと
カダンバの甘く芳しい
灯のような花で
寝床を飾り立てたのに
この願いの首飾りは
別離の炎で
すっかり乾いてしまった

友よあなたの
お顔に浮かぶ
淡い微笑みを
心に抱いて
日が沈み夜は白む
気がつけば寝床で
夢見るうちに
また夜が明ける

ボボピターは言う
ラーダー
あなたこそが
クリシュナの器
一体どれほどの愛で
この炎を下さったのか
このわたしの
瑞々しい青春に

(ボボピターのうた)

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最近読んだ本

「身体の聲:武術から知る古の記録」光岡英稔(PHP研究所)
武術の本ではあるけど、割と武術の話は少ないかもしれません。私は光岡さんがすごく好きなのですが、それは、たとえば本当に凄い方でも、どうしても観念だけで語ってしまって、そこだけちょっと薄っぺらくなってしまうという事が、人間ならば自然としてあります。と思います。だけど光岡さんの言葉は、どんな小さな言葉でも、一見荒唐無稽に聞こえるかもしれない事でも、全部物凄い検証をしてから出ています。その点で本当に虚が無い、これほど信頼できる方がどれほどいるか。もちろんその検証の証明はご本人の存在であるという前提です。そして、「感覚」という神話に非常に自覚的で、その上でその感覚が発生するその前にまで取り組んでいらっしゃること。

「インド回想記」高見麻子[田中晴子編](七月堂)
こちら[https://paromitalog.wordpress.com/2019/06/01/高見麻子さんのこと/]に書きました。

「自由に生きる」プラユキ・ナラテボー(サンガ)
タイのスカトー寺院の僧侶で日本出身。急にプラユキさんの言葉がしっくり染みるようになってお話を聴きに行きました。これほど即効的に効果が出る仏教というか、どんな宗教でも心理療法でも、あるのでしょうか、というぐらい。お話会の中で手動瞑想をやってみて、その場限りのつもりだったのだけどちょっとビックリするぐらいの発見があって続けてみています、そうすると効果があるというのがすごく分かる。集中系と気づき・洞察系の二種類の瞑想、というのは確かに読んだ事があったけれども、すごく納得したしバウルの行の色々な事へのそれこそ洞察が一気に開けました。なんて、勘違いもあるかもしれないしあまり軽々しく言えるものではないけど。開発僧の話、そして近年の役割の推移もすごく興味深く参考になるし、実はまだ読み途中なのですがものすごく勉強になる本です。

「エミシの国の女神」菊池展明(風琳堂)
そういえば半ばで止まってしまっている…でも面白い本です。瀬織津姫って??と気になって取り寄せました。

「カムイユカラを聞いてアイヌ語を学ぶ」中川裕・中本ムツ子(白水社)
「アイヌ語イラスト時点」知里高央・横山孝雄(蝸牛社)
たしか祝詞を読んでいた時だか、あと遠野物語関係の何かを読んでいたのかな、に「日本語をもっとやっぱりちゃんと知らなくてはいけないな」と発心?し、ポチっていた2冊。そこでアイヌ語に繋がった何か明確なものが当時あったのだと思われますが、少なくとも今説明はできません。笑 でも2冊とも凄く良い本で、ぱらぱらと時間を見つけて眺めつつチョットチョットで学んでいます。

「読んで見て覚える重要古文単語315」武田博幸・鞆森祥悟桐原書店)
上に続いて、ちゃんと古語が分かるようになろう…と思い気が向くとパラパラめくっています。

「宇宙からの帰還」立花隆(中公文庫)
宇宙飛行士たちのその後の取材。宇宙での体験がどう人生を変えたか。鞄に入れて電車などで読んでいるのでまだ後半に入ったあたりですが、すごく面白い、興味深い。

他にもちょこちょこあったはずですがひとまずこんなもので…。

***

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

それでは、また!

ジョイグル

201906女神にうたう_01

201906女神にうたう_02

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